仙人温泉小屋 トピックス

小屋番日記
9月2日〜18日
(高橋仙人 2015年9月27日掲載)

(9月18日、快晴)

田中さん夫妻が下山を日延べしてくれた。宿泊者は0だったので、朝から横になったまま痛みに耐えた。安静にしていれば痛みは感じない。が、ですよ。小用に行くのが大変。寝返りをうって立ち上がる時、髪の毛が全て抜けて落ちるかと思える程の苦しみなんですよ。当然歩行もままならない。一歩進むたびに肩で息をする状態だった。
今朝は、昨晩よりいくらか痛みが緩和された。大腿部は打撲のみなので三日で正常に近くなりそうだ。脇腹は一週間かかりそうだね。連休前なのに困ったよ。
10時から霧が出て視界が無くなった。ヘリは今日も来ない。燃料が3日分しか無い。困るね、弱るね。
降ったり止んだりの天気だから登山者が極端に少ない。今日は3人が下山しただけだった。
夕方から本降りの雨になった。

(9月17日、曇り後雨)

朝食の用意を田中夫妻がしてくれた。客の身分みたいで、何か変な気持ち。でも身体から疲労感が抜けていくのが解る。連休前の良い休養になった。
5時に朝食をスタート。宿泊者1人にスタッフ4人。今年はそんな日が多い。天候が異常だから、登山者の人数も異常に少ない。多いのは谷の雪渓ばかりだ。何時もの年ならお盆の頃に架ける橋が、未だに架けられない。雪渓が登山道から離れて非常に危険な状態になった。
8時半に雪渓の巻き道を造るための調査に行った。確かに雪渓から登山道には乗り移れない状態だった。危ないな!と思った瞬間、雪渓が10メートルに渡って崩壊した。上に乗っていたので、そのまま3メートル墜落。着地した時は息が出来ない痛みを腿と脇腹に感じた。呼吸が平常になった時、身体を捻ってみた。動く。脊椎は無事だ。大丈夫だ。少しホッとする。
そろりそろりと崖をよじ登って下流の雪渓を対岸に渡って、小屋に帰りついた。
着替えをして横になると脇腹が痛み出した。寝返りをうつのが辛い。と言って、どうしようもない。痛みが和らぐまで安静にするしかない。こんな身体では、ヘリの荷物を受け取れないよ。

(9月16日、高曇り)

単独の女性が4時半の朝食。男性3人は5時半の食事。4人前なら3時45分に起床で間に合う。
消灯が20時なので、登山者も朝の目覚めが早い。4時半の朝食が4時になった。30分前倒しになっても対応できる時刻に、こちらも目が覚めている。
5時半の朝食もスタートは5時になる。6時には全員下山した。食器を洗ってから、ゴボウ、ニンジン、ジャガイモ、鶏肉で鍋を作る。ひょっとしたらヘリが飛来するかと、電話に聞き耳を立てるが、その連絡は無い。今日もヘリは来ない。
常連の伊藤さんが8時半に到着。のんびりと風呂を楽しんでいる。昼を一緒に食べていると、スタッフの田中さんが到着。小屋が賑やかになった。もう一人の予約者は登山道の猿に脅かされて不着。キャンセルの電話があった。
夕食は田中夫妻に任せて、仙人は別室で晩酌をゆっくり楽しんだ。
20時消灯。

(9月15日、快晴)
素晴らしい青空だ。今日こそヘリが飛んで来るだろう。食材も酒も燃料も不足していないので、困る訳ではない。けれど、今シーズン最後の荷揚げだから、スカッと終わらせたい。もう心は小屋閉めの事で一杯なのだ。懸案事項は速やかに片付けたいのが本音だよ。
宿泊者は5時半に出発した。昨晩、会津駒ヶ岳の話題で盛り上がった。その小屋の管理人が個性的で面白い、と言う評判だ。管理している夫婦のカミさんが、私は「姫小百合よ」と自称しているんだと。ヒメサユリは淡いピンクの可憐な花をつけるユリ。だけれど、周囲のものは皆、鬼小百合だろうよ、と陰で囁いているらしい。で、仙人は姫か鬼か確かめたくなったんだ。
11時半に常連さんと女性の宿泊者が到着。ヘリの様子を聞いたら、飛んで無いとの返事。参るよ、ヘリが飛ぶ時は、風と霧の状況を電話で問い合わせて来る。その時に返事ができないとフライトを中止されてしまう。ので、電話機の前から離れられない。つまり、外の仕事は何も出来ないのだ。
15時に2人組が到着。ヘリは今日も来ない。諦めて夕食の用意を始める。17時夕食スタート。宿泊者の歓談を隣室で聞きながら横になって休憩。
3人の男性は飲まなかったが、女性は焼酎を下さい、と頼もしかった。精神的に具合が悪かったので相手ができなかった。酒仙人としては忸怩たる思いだった。
20時消灯。

(9月14日、快晴)
素晴らしい青空だ。今日のヘリは確実に飛ぶだろう。それを確信できる秋の澄んだ空の色だ。気温は10℃を切っている。紅葉が少しずつ始まりそうだ。
午前中は荷揚げのヘリをジッと待つ。待つ事が人生の大部分なのだ、と言い聞かせながら……。
が、ビールも飲まず、昼飯も食わずに待っていたヘリは来なかったよ。
14時半に予約の一名が到着。30分後にもう一名も到着。16時から夕食の用意をすれば充分間に合うので、カップ麺を食って腹拵えをした。何もしないでジッとヘリを待っているだけでは、腹は減らない。ビールも美味くない。ビールを美味く飲むためには、身体をうごかす事だよ。ねぇ〜わかるでしょ「飲兵衛」のご同輩。
夕食は17時半にスタートした。今までは18時だったが、今年は登山者も少ないし、日が暮れても目的地まで歩くぞ、と云う人はいなくなった。
小屋の立場では18時過ぎに来て、泊めて下さい、できれば食事もお願いします、なんて非常識な登山者がいなくなるのは、大歓迎だけどね。
17時半に夕食をスタートすれば、20時の消灯まで2時間半飲める。。今晩も宿泊者2人と大いに飲んだ。小西さんの土産「宝剣」をペロリと飲んで、小屋の日本酒もグビグビ飲んだ。初対面の3人なのに、意気投合して来年の6月に会津駒ヶ岳で再会しよう!と堅い約束をしたのだった。
仙人は鼻風邪が抜けなくて、体調が今ひとつ良くない。身体がシャキッとしていれば、もう1時間は飲んだかも知れない。それにしても、楽しい晩だった。
20時、消灯。

(9月13日、曇り)
深夜は星空だったが、夜明けとともに雲が多くなった。予報では午後から降り出すと言っている。
暗い内に出発すると言っていた宿泊者は、6時に歩き出した。ランプの風呂が気にいったらしく、夜更かしをしたらしい。それで出発が遅れたのだ。
8時半まで休憩をした。蓄積した疲労が抜け切れない。いくら休憩をしても、身体がだるい。飲み過ぎて肝機能が低下しているようだね。でも、でもでもだよね。日曜日なのに、雨が降ると一人の登山者もいないんだ。小屋番としては暇を持て余して、身の置き所が無い状態だね。
で、嫌いでないから一本飲むか?となる。一本では済まない。二本、三本と飲んで、日本酒も飲む。それで足りない時はウイスキーに手を出す。それでも足りないと、あぁ〜レミーマルタンが飲みてえ〜ぜ!となると大分酔っているんだね。
たとえ午前中だけでも、雨が止んでいる間は工事をしなければならない。懸案だった基礎の補修を8時半から開始した。薄陽のさす天気だったが、10時にパラパラっと雨が降り出した。「ヤバイ」と思ったが、水を飲みながら様子を見ていたら直ぐに止んだ。
練ってしまったコンクリは、もったいなくて捨てられない。六ヶ所の補修が終わったのは11時半だった。まだ雨が本降りではないので自炊所の屋根をかけた。
12時になると本降りの雨になった。これ以上は作業ができない。昼飯を食って横になる。小屋閉めの段取りができたので、安心して休憩できた。
10月12日で小屋の営業を終了するので、宿泊の問い合わせが多い。良い気持ちで眠っていても、電話の音で飛び起きる。そして、また眠る。毎日が同じ事の繰り返しだが、日々の状況は大いに違う。人は死ぬまで同じ日を過ごす事はない。同じ日々を過ごすばかりの人生になったら、死期が近い。
宿泊者が0なので、16時からゆっくり風呂に入った。ビールを飲みながらの入浴は酔いますね。気持ち良く酔っ払いました。
17時からテレビを見ながらグダグダと飲んだ。誰に迷惑をかける訳ではないので、自分の気が済むまで飲める。健康であれば、山小屋暮らしは「飲兵衛」の天国だよ。
19時半消灯。
皆さん、お休みなさい。

(9月12日、晴れ)
久しぶりに星空を見た。朝食が4時なので、3時に起床した。小用で外に出ると、満天の星だった。気温がぐっと下がり、10℃を切っている。今年の紅葉は早めかも知れない。
二人とも早立ちだったので、軽い朝食を済ませて5時半に横になる。火の気がない調理場で食器洗いをしたので、身体が冷え切っている。受付兼寝室も寒い。くしゃみが出るんだ。ストーブを点けなければ眠れなかった。
7時半に自宅から予約者の連絡があった。声を聞くと、2ヶ月会っていない恋女房の顔が見たくなる。
14日がへりの荷揚げ日なので、ゴミ等の下げ荷を梱包した。一人でする仕事は骨が折れる。けれどアルバイトを雇う程の売上は無い。年々歳々力仕事が負担になる。それが恐ろしいね。来年は腹を据えて考えてみよう。とにかく、今年だけは泣き言を言えないのだ。仙人谷に宿りたもう神さまに、闘魂を授けて貰ったからね。倒壊寸前の山小屋が直立して建っているよ。神仙組の面々が努力してくれた賜物だね。少し休んだら壁の仕上げをするよ。もう下山日まで35日だ。
13時までみっちり働いた。外壁がほぼ仕上がった。これで小屋閉めの心配から解放された。後は天気の様子を見て作業をするよ。
遅い昼飯を食っていると、仙人池ヒュッテから電話。4人組が素泊まりすると云う伝言だった。くしゃみが出て、身体がだるい。本日の作業は終了した。
4人組は16時半に到着。食事無しなので受付を済ませればもう、手がかからない。ちょっと風邪気味の体調を考えれば、助かっちゃうね。
発電機を回してから寝室で横になる。ビールを舐めるように少しづつ飲む。あまり美味くない。こんな日は深酒をしないで眠るに限る。
20時消灯。
一緒に飲みませんか?と誘われたが、もう飲む気力が無かった。

(9月11日、曇り)
天気予報では100ミリの降雨と言っていたが、どうやら大雨は回避されそうだ。雨さえ降らなければ仕事がどんどん片付いていく。シルバーウィークまでに目鼻を付けたいね。
三浦さん、明日が下山日なので8時前から壁のビス打ちを始める。自分から積極的に作業をしてくれるので助かる。他人の面倒を見なければ、その分だけ自分の仕事がこなせるんだ。食事の後片付けをM子さんが受け持ってくれるのも嬉しいよ。
下山までの日数に余裕がないので、壁の丸太を間引いて仕上げる事にした。14日にヘリで材木が来るのだが、待ってはいられない。少しでも作業を完了させて置けば、必ず後が楽になるはずなんだ。
10時に小雨が降ったので休憩をしてビールを飲んだ。30分すると雨が上がったので作業再開。順調に壁が仕上がっていく。M子さんが下山した12時にまた小雨。そこで昼食にした。
13時から作業を始めたのだが、身体が小雨に濡れて冷える。体調を崩しては元も子もないので作業は終了とした。
宿泊の予約もないので14時に風呂に入った。洗髪をして、髭を剃ってのんびり入浴していると、イヌワシが飛来した。長雨なので飢えているのだろう。雨の中で必死に狩りをしている姿そのものだった。
横になってうとうとしていたら、15時半に宿泊者が来た。受付の手続きをして、直ぐに夕食の用意を始める。予期してなかったので、ちょっと慌て気味。でも14年の経験がある。ソツなくこなして17時半夕食スタート。三浦さんが明日下山なので、秘蔵の日本酒の封を切った。宿泊者にも振る舞って、賑やかな夕餉時になった。あぁ〜面白い山の夜。
20時消灯。

(9月10日、晴れ、夕方小雨)
朝は快晴だったが、11時頃にパラパラっと小雨が降った。もう下山日まで40日を切った。多少の雨では作業を休めない。スタッフの三浦さんは8時から仕事を開始。台風で吹き飛ばされた脱衣場の屋根を修理する。仙人は食事の後片付けをして9時半まで休憩。
10時、工事開始。まず、自炊場の腰掛けをセットする。これで10人が調理できる場所が確保できた。次は宿泊棟の庇を付ける。食堂の庇も付ける。そして、小屋閉めの準備を本格的に始める。
仮ではなくて、本設の壁を仕上げるのだ。防水シートを貼って、壁に波トタン打ち付ける。屋根下は細かい加工が必要なので、案外時間がかかる。13時まで作業をして昼食。
雨は降ったり止んだりで、ともすれば作業意欲が喪失気味になる。所沢の自宅は無事だが、栃木県、茨城県では台風の余波で川が氾濫している、とテレビのニュースが伝えている。ここ3、4年記憶にない異常な降雨で災害が頻発している。
「地球が狂い出している」
としか、言いようがないね。
こんな変動の激しい季節の中で生きている人類も、狂い出しているのかも知れない。
14時に新人スタッフのM子さんがひょっこり来訪。
「助かるよ」
食事の用意から解放されれば、17時まで目一杯仕事ができる。三浦さんも頑張ってくれるので、小屋が引き締まった姿に変貌していく。小屋閉めの負担が軽減されるよ。
17時から夕食を開始して20時 消灯。明日も張り切るぞ。

(9月9日、雨)
台風18号が三河湾に上陸しそうだ。大粒の雨に強風。脱衣場の屋根がボロボロ状態。だが、なるようにしかならない。台風の過ぎ去るのを待つばかりだ。
宿泊者は8時に出発して行った。風は強いけれど人が吹き飛ばされる程ではない。スタッフの小森さんも10時半に出発した。
11時のニュースで台風が知多半島に上陸した、と伝えている。夕方には日本海に抜けるそうだ。11時半、水が止まった。宿泊の予約もないし、登山者の姿は全くないので水の修理は風雨が収まってからにしよう。
14時、空が明るくなったと思ったら、雨が止んで青空が見えた。風も微風状態だ。スタッフの三浦さんと水の修理に行く。取水場の近くで給水ホースが外れていた。修理は3分で終わる。大仕事にならなくてホッとした。
昨日の今頃、イヌワシが飛来した。今日の台風を何処でやり過ごしているのだろう。長雨で狩りができないに違いない。腹は減ってないか?異常気象なので心配だ。
スタッフの三浦さんと晩酌をして、夕食を終えた20時に消灯。

(9月8日、曇り)
3時に小用でトイレに行くと唐松小屋の灯火が見えた。久しぶりに雨から解放された朝だ。小森さんはもう起きて気付け薬を飲んでいる。宿泊者がいないので、もう少し眠ることにした。
5時半に起床して発電機を回す。昨日のモツ鍋を温め直してまずはビール、そして日本酒、最後にワインを飲んで飯を食う。
発電機の調整をして、休憩。
8時半からヘリポートの片付けをして、小分けしたガソリンを小屋まで運ぶ。14日にヘリが来るので飛散物がないようにしておくのだ。下げ荷を用意するのは、天気が回復してからにする。
10時半から自炊場のテーブルを設置して、ビールを1本。その屋根を補強してまた、1本。ゴミを燃やしてまた1本と思ったら予約の宿泊者が2人。続いて無予約の登山者も到着。悪天候続きなのに、辺境の山小屋に来ていただいて感謝、恐縮。
夕食の下拵えをして発電機の調子を見る。作動しない。発火してもブスプスと白煙を吐いてエンスト。疲れるよね、精神的プレッシャーに押し潰されそうだ。でも、なんとかしなければ、冷凍食品が腐敗してしまう。
エンジンオイルを代えたら白煙が薄くなった。エンストもしない。16時の点灯になるが、発電機にグズられるよりましだね。
夕食の用意は17時半に終了。宿泊者の話し相手を小森、三浦さんにお願いして、寝室で休憩をさせてもらった。横になると身体がジーンとして気持ちが良い。大工仕事と調理仕事は筋肉の使い方が違うので二人分疲れる。休息が何よりの薬なのだね。
小雨が降り出した。
宿泊者と小森、三浦さんはすっかり意気投合して、盛り上がった。楽しい夕食の時間になったようだ。
20時、消灯

(9月7日、雨)
もうお手上げ状態の天気です。昨晩は屋根の一カ所から雨漏りがしました。トタンを剥がせれば修理できるのですが、雨天では手の出しようがありません。取り合えず鍋で漏水を受けています。
9日に小森さんが下山するので、夕食時にささやかな宴会をするつもり。前日の晩に飲み過ぎると、下山に差し支えるかも知れないからです。
仙人温泉小屋のスタッフは朝の4時に気付け薬としてビールを飲むのです。どうも、飲まないと調子が出ないのです。そしてね、8時に作業を開始してたっぷり汗をかいて、また飲むのです。健康なのか不健康なのかを誰も解っていません。
土曜日に担ぎ上げた豚モツを1キロ、ジャガイモ、ゴボウ、ニンジン、ニンニクの下拵えをして、鍋をコンロにかけました。1時間半煮込めば出来上がりです。煮物をしながら工事も頑張ります。
小雨の降る中、11時半まで自炊場の屋根工事をしました。概ね仕上がった頃、スタッフ2名が帰って来ました。
雨も止みそうにないので、本日の作業は終了。モツ鍋で昼から少宴会になりました。

(9月6日、雨後曇り)
どうした天気なのだろう。4時に激しい雨が降った。心も腐るが木材も腐る。燦々と降り注ぐ太陽が恋しくなった。
8時から雨は止んだ。貴重な時間なので自炊場の工事に手をかけた。原田さん、TOさんがいるので骨組みはできた。もう少し雨が止んでいてくれたら屋根がかけられたのに、10時から降り出した。
登山道整備に行っていた小森さん、三浦さんも帰ってきた。皆で10時の休憩をして天気の様子を見ることにした。一時間が過ぎても雨は止まない。原田さん、TOさんが下山したので作業終了となった。
風呂に入ってビールを飲んで、昼寝。起床したのは15時。夕食の用意をしてまた、ビールを飲む。テレビを見て20時消灯。宿泊者は0。

(9月5日、晴れ)

今日は雨の心配をしなくてすみそうだ。ちょっと蒸し暑いが盛夏の暑さに比べれば凌ぎやすい。登山道の急な登りでも息が続くようになった。
雲切新道から小屋を見ると、故郷に帰って来た思いになる。小屋閉めまで40日ほどになった。一抹の淋しさはあるが、感傷的になっている暇はない。
小屋には留守を守ってくれた小森さん、今日から手伝ってくれる三浦さんが待っていてくれた。
担ぎ上げた食品を整理して、ビールを一本。風呂で汗を流してまた一本。ほろ酔いになって横になる。と、不足している冷凍野菜をTOさんと原田さんが担ぎ上げてくれた。
15時、予約の宿泊者2人が到着。予約無しの登山者2人も続いて来た。最後に常連の村上さんが到着。調理場が夕食の用意で騒がしくなる。
食事が一段落した頃合いを見て、村上さんと囲碁を打った。消灯時間の20時に勝負がついた。

(9月4日、晴れ後雨)

昨日は長野県の小谷村で泊まる。何回か宿泊した、来馬温泉風吹荘でのんびりした。下山していても心の半分は山小屋の事を考えている。心底ゆったり出来る訳ではないが、炊事、洗濯から解放されるので身体は楽だ。
8時半から行動開始。糸魚川のホームセンターでドライコンクリートを調達した。インターに向かうと、農機具の専門店があるではないか!さんざん探しあぐねた店が見つかりました。
専門店だけあって製品の現物が展示されていました。もう安心です。電気が得られなくなる不安から解放されました。水、ガス、電気は生活の必需品だからね。
立山町で材木の手配をして、運送会社に荷物を届ける。これで今回の仕事はすべて終了。
宇奈月の民宿で飲んだ。ホッとしたのか、正体が無くなるまでしこたま飲んだ。

(9月3日、晴れ後雨)

まだ天気が安定しない。午前中に雑品を買い揃えて箱詰めをする。立山町、黒部市、魚津市と発電機を探し回るが、調達できない。土地勘がないので無駄に車を走らせるばかりだ。と、思い出したよ。糸魚川のインターチェンジの近くで専門店の看板を見た記憶がある。明日は糸魚川に行って見よう。

(9月2日、曇り後晴れ)

鐘釣温泉の露天風呂に早朝入った。今日は雨から解放されそうな空模様だ。
宇奈月に10時半に着く。ホームセンターで発電機の下調べをするが、思うほどの結果は得られない。製品の展示はなくて、カタログでの注文なのだ。金曜日までに入荷する保証がない。トホホに暮れる。
プロパンガスと食料品の手配だけでその日は終わった。


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